令和3年度 技術士第二次試験 建設部門解説(Ⅰ-1)

技術士二次試験
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  こんにちは。前回投稿した筆記試験問題解説(Ⅰ-2)編から少し時間があいてしまいましたが、次に解説する問題はⅠ-1問題です。

 さて、今回から技術士二次試験(建設部門)の問題解説を行っていきます。その前に、この記事をご覧いただくに当たり、注意頂きたい点がございます。

 私は技術士(建設部門)施工計画、施工設備及び積算科目の技術士であるため、他の科目の受験生の方に参考にならない点もあるかと思いますが、その点ご理解頂き解説をご覧下さい。

解説内容は私独自の見解であるため、正解とは限りません。

試験の特性上、正解は1つではない点をご理解いただいたうえで

研鑽の参考にしてください。

 第二弾はⅠ-1問題を解説していきます。循環型社会のテーマまで勉強している方は少ないのではないかという私の勝手な予想でこちらの問題を選択した方は少ないかと思います。循環型社会のテーマはしっかり勉強していないと記述できません。当テーマは毎年出題されている問題ではありませんが、ここまでの範囲を勉強しておくと合格に近くなります。過去問で1度は勉強して論文を作ってみてください。それでは解説に入っていきたいと思います。

1.問題文

 令和元年度の施工計画のⅢ問題で出題されましたね。Ⅰ問題での登場は試験制度変更後初めてです。施工計画部門以外の方は勉強していない範囲だったのではないでしょうか。

各設問の問い方についてはⅠ問題固定となっています。この出題方法に変更はほぼ変更がないため、国土交通白書などからキーワードをしっかり勉強していれば解答できた問題ですね。来年度は出題されない可能性が高いですが、SDGsが注目される昨今ですので、山を張らずにこのテーマも勉強しましょう。

2.問題文から注意すべきポイント

 今回の問題で注意すべきポイントは1点です。 Ⅰ-1問題同様になりますが、設問(1)の内容です。

(1)建設分野において廃棄物に関する問題に対して循環型社会の構築をするために、という内容を前提にすることです。

 この前提条件を理解して解答を作成しないと、書いていくうちにどんどんずれた文章になっていきます。また、循環型社会の構築については、様々な視点から考えることができます。国土交通省の参考ページを下記しますので参考にしてみてください。

リンク:国土交通省 審議会資料 建設リサイクルを取り巻く社会情勢

私もこのテーマは当時勉強していませんでした。ここまで手が回る方も少ないと思いますので、必ず1度は勉強して、合格に近づけましょう!

3.私が考える骨子(案)

 私が考える骨子は次のとおりです。あくまで私が考えるものであり正解ではありませんので、今後の勉強の参考にしていただければ幸いです。また、解答は何通りもあり、これが全てではありませんので、その点もご理解いただいたうえで参考にしてください。

(1)循環型社会構築のための課題

 1)分別解体の更なる促進

 2)老朽化するインフラの延命化、長寿命化

 3)中古住宅流通、リユースの促進

(2)老朽化するインフラの延命化、長寿命化への解決策

 1)インフラセキュリティ

 2)選択と集中

 3)新技術の活用

(3)新たなリスクと対応策

 リスク:地方自治体への浸透

 対応策:講習会や人材派遣、民間企業の活用

(4)要件および留意点

今回のテーマは私も苦手な分野です。老朽化するインフラの延命化および長寿命化するこで、建設副産物の発生を抑制することが循環型社会の形成へ繋がるという論文でまとめる骨子となっています。重要な課題を分別解体の更なる促進の方向で構成すると(2)以降はガラッと変わってきますので、そのパターンも勉強しておくと良いです。今回の私の骨子案は少し強引な形だと思われる方もいらっしゃるかと思いますが、解答として矛盾がなく筋が通っている論文であれば問題ありません。

4.回答する上でのポイント

 解答を記述する際に設問で問われていることを忘れてしまい、記述したあとにそれに気づくことも少なくありません。各設問毎に注意点を下記しますので参考にしてください。

 ※前回記事と同じ内容となりますので前回記事を既に一読している方は飛ばしてください

(1)観点を明記する

  ⇒明確にわかるように〇〇の観点から〇〇が課題であると記述するようにしましょう。

(2)解決策は共通するリスクを念頭に

  ⇒(3)のリスクを意識して構成しましょう。共通するリスクにならないケースが多いです。

(3)専門技術を忘れずに

  ⇒専門技術を踏まえていない方が多いです。必ず専門技術を念頭に解答しましょう。

(4)留意点も記述する

  ⇒昨年度の試験では要件だけだが、今年は留意点も問われているのでしっかりと記述する。

5.さいごに

 当テーマはなかなか勉強している方が少なく、今年度の試験で解答した方も少ないのではないでしょうか。私は循環型社会のテーマの解答としては幅広くないと考えているので、解答としては絞られてくるのではないかと思います。

 この年末年始で勉強時間がどれほど確保できるかが重要です。まだまだ試験まで時間があるからと言っているようでは試験本番での準備不足な状態をまた繰り返します。少しづつでも良いので勉強するような習慣を作ってください!

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