技術士二次試験(論文試験)でゾーンに入る

技術士二次試験
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 皆さんは「ゾーンに入る」感覚を経験したことがありますか?

 「ゾーンに入る」というとスポーツを思い浮かべるかと思いますが、スポーツだけではなく様々なことにゾーンはあると考えています。そんな私が技術士二次試験で感じた「ゾーンに入る」という感覚を実体験を交えて説明します。

 これから勉強を始める方や、今年度受験される方の役に立つ情報だと思いますので、最後までご覧いただければ幸いです。


1.ゾーンとは

 まずは一般的なゾーンについて確認してみましょう。

ゾーンとは・・・

集中力が非常に高まり、周りの景色や音などが意識の外に排除され、自分の感覚だけが研ぎ澄まされる状態。これにより、脳の活動が最高潮に達し、時間の流れが遅くなるような感覚や、体が自然に動くなど、予想以上の結果を出すことが可能になる。

 一般的にゾーンに入るというとプロスポーツ選手が例として挙げられますが、ゾーンに入れるのはスポーツ選手だけではありません。スポーツだけではなく、仕事や趣味、勉強などにもゾーンはあり、場面場面で様々な成果に繋がります。

 今回はそのゾーンについて、技術士二次試験という観点から今後の勉強や試験に役に立つ情報をお届けします。

技術士二次試験を合格した人同士で話をすると、「こんな感覚あったなあ」という人が多いです。私も実際に感じましたし、先輩技術士からもそのような感覚について話を聞いたことがあります。


2.技術士二次試験中に感じたゾーンに入る感覚

私がこの感覚を感じはじめたのは技術士二次試験2年目の試験中のことでした。

次に書く内容が頭にどんどん浮かんでくるなあ。次の文章はこれを書こう。

あと5行を埋めるにはこんな感じの文章で書き切ろう。

 このような考えが、論文を書きながら浮かんでくる状態です。自分の手は論文を書いていますが頭の中では書いている内容とは別に、次に書く文章のことを考え、次々と手が動いていくような感覚です。

 私はこの状態を技術士二次試験中に起こるゾーン状態だと考え、この感覚を本番で出せることがこの難関資格の合格を勝ち取る秘訣だと考えています。この感覚については、先輩技術士も同意見であり、合格した多くの方は感じているのではないでしょうか。

 ※統計を取っているわけではないのでエビデンスはありません(;´・ω・)

 このゾーン状態は偶然に発現するものではなく、訓練によって誰でも引き出すことが可能になります。自分には無理だと思わず、普段の勉強の延長線上にあるものだと捉えて意識してみてください。ゾーンに入るための条件や訓練を下記していますので、その点を踏まえて普段の勉強や試験に臨んでみてください。

3.私が考えるゾーンに入るための条件

  次にゾーンに入るための条件を挙げます。

ゾーンに入るための条件
  • 論文を書くことだけに集中する(集中力を高める)
  • 自信を持つ(今までの勉強を想い出して)
  • やってやる!!という気持ちを持つ

 論文を書くことだけに集中する(集中力を高める)

 ゾーンに入るためにはまず集中力を高める必要があります。実際の試験の際は物理的に外的要因を遮断できるため、それほど難しいことではないです。しかし、試験中は他の受験者の書く音などが耳に入り集中力が高められない方も中にはいらっしゃるかと思います。

 普段から少し音が耳に入る状況で勉強したり、模擬試験などで同じ状況を経験しておくと良いです。とにかく書くことに集中することを意識してみてください。

自信を持つ(今までの勉強を想い出して)

 ゾーンに入るためには自信は必須です。長い時間勉強してきた方はその勉強時間を、仕事が忙しい中、疲れていても机に向かって勉強したこと、最初は書けなかった論文が書けるようになったこと、先輩技術士から良い評価を得られたこと、人それぞれ技術士になるために努力してきたことが必ずあります。その経験を想い出して自分ならできる!!そう心に刻みながら試験に臨んでみてください。

 準備不足の方でも、試験当日は小さなことでも自分の努力を自信の糧にしてみてください。想像以上の力が発揮されます。

やってやる!!という気持ちを持つ

 あまり意気込み過ぎては逆効果ですが、やってやる!!という気持ちを持つことが重要です。自信を持つと少し似ているかもしれませんが、諦めない気持ちや最後までやりきるというマインドを持って臨むということです。

 当然の事ですが意識することが重要であり、試験前に心で何度も唱えることで自分自身に言い聞かせましょう。


 以上3点の条件によってゾーンに入りやすくなると私は考えています。

 マインド的な話ばかりでそんなことで本当にゾーンに入れるの?

 ここまで読んでいただいた方でそう思われた方もいらっしゃると思います。おっしゃる通りでその条件を満たしたからと言ってゾーンに入れる訳ではありません。

 次に紹介する「ゾーンに入るための訓練」がベースにあり、 ここで言っている条件はきっかけでしかありません。

4.私が実践したゾーンに入るための訓練

 それでは最後にゾーンに入るための私が行っていた訓練(勉強)を紹介します。

 当たり前のことに聞こえますが、非常に重要なことです。

①自分が作った論文をとにかく書く

②1行1分で書く練習

③論文の骨子を短時間でまとめる訓練

 自分が作った論文をとにかく書く

 まずは自分の作った論文をとにかく書いて、手が勝手に動くくらいまで突き詰めてみてください。

  ※注意:論文の添削を受けた論文で練習すうようにしてください

 技術士二次試験の論文試験では十分に時間がある訳ではなく、骨子を考える時間や実際に書く時間、最後に見直す時間が必要になり、とにかく時間がない試験です。そのため、自分の武器をいつでも出せる状態にしておくことで、ゾーンに入りやすくなり書きたい内容がどんどん頭の中に浮かぶようになります。

 ②1行1分で書く練習

 ゾーンに近づくための訓練として1行1分程度で書くことに慣れる必要があります。前述しましたが、頭に書きたいことが浮かんだとしても早く丁寧に書く土台がなければ汚い字になってしまったりゾーンに入っている状態をキープすることができません。

 ここでなぜ1分1行?と思う方もいらっしゃると思いますが、根拠としては私の経験から早すぎ、遅すぎず、自分の頭の中の書きたいことを表現するために適切なスピードであるからです。また、時間配分的にも1枚の論文を書くのに30分程度が適切な時間だと考えている点からもその時間設定になりました。この練習を繰り返すことで普段から早く書くという訓練になり、ゾーン状態に体が付いてくるようになります。

 ③論文の骨子を短時間でまとめる訓練

 普段の勉強では論文を書くだけではなく、頭の中で論文骨子を短時間でまとめる訓練をする必要があります。技術士試験に関係のない話題やニュースを目にした際に、課題、解決策、新たなリスク、リスクへの対応をなんとなく頭に思い浮かべてみましょう。この訓練は問題文読んでから骨子を作成するまでの訓練になり、自分の書きたい方向性、道筋が思い浮かぶようになります。日ごろから訓練することで試験の中でも自然に行えるようになり、その思考を常に持つことでゾーン状態に入りやすくなります。

5.さいごに

 今回は私の体験を基にした技術士二次試験でゾーンに入るという内容を発信しました。論文試験でゾーンに入るためには、前述した条件と普段の訓練はどれも欠けてはなりません。スポーツ選手のゾーンも普段の努力が土台にあって、高い集中力や自信などの条件により、高いパフォーマンスを発揮しています。

 技術士二次試験も同様に、普段の勉強・努力があって、集中力と自信などの条件により、限られた時間で高度で論理的な文章を書くことができます。今回の内容を理解していただき、合格に近づいて頂ければ嬉しいです。また、そんなこと意識してなかったけど合格してみると確かに同じようなことを感じたなと思った方は是非コメント等頂ければ幸いです。

 令和3年度の試験も残り1か月となりました。普段の努力は自信の蓄積になりますので、日常を大切にしながら頑張ってください。

 私も技術士として継続研鑽に励みます。

 さいごまでご覧いただきありがとうございました。

  

コメント

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