技術士二次試験を受ける前に

技術士二次試験
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 令和3年度の技術士二次試験まで残り約2週間となりました。今年度受験する方、勉強は順調でしょうか。残り時間が少なくなるほど焦る方や楽しみになってくる方、緊張が増していく方など精神状態は人それぞれだと思います。

 技術士を受験する方は本当に様々な努力をされています。合格した身であるからこそ、受験する方の技術士になるための努力に共感できるとともに、心から尊敬と敬意を表します。その努力の結晶を当日遺憾なく発揮してもらうために、私がアドバイスできることをまとめてみました。

 当たり前のことを言っていますが、非常に重要です。毎年受験されている方でも慣れが悪さをする場合もあるので、必ず確認するようにしましょう。

1.事前準備編

 試験前日まで追い込みで勉強されている方もいらっしゃると思います。しかし、事前準備から試験は始まっています。試験当日の課題を洗い出し対策することも重要です。←技術士に求められる資質ですね。

 (1)会場の確認

 至極当たり前のことですが、会場は事前にしっかりと確認しましょう。前泊する方はホテルから会場までのルートを。当日の朝に自宅から向かう方は公共交通機関のルートと最寄り駅からのルートを確認しましょう。特に公共交通機関を利用して会場に行く方は、遅延や運休を見越して回避ルートも必ず確認しましょう。当日の朝からイレギュラーなことで集中力を欠くことが無いよう事前準備を抜かりなく行って下さい。それもリスク回避として技術士に求められている資質だと私は考えます。

 (2)昼食の準備

 皆さんは昼食をどうするか検討していますか?

試験会場付近で昼食を食べようかな

会場周辺のコンビニでおにぎりやパンを買って食べよう

 このように考えている方はご注意下さい。

 会場周辺の飲食店が混雑していて食べられない場合や予想以上に時間を取られる可能生があります。また会場周辺のコンビニは受験生が多く食べるものがなくなってしまったり、レジで余計な時間を使うことになる可能生があります。このようなリスクを回避するために、近所のコンビニや最寄り駅周辺のコンビニで事前に準備しておきましょう。弁当を作ることも良いと思います。必ず事前に準備するように心掛けましょう!

 (3)文房具

 皆さんは受験の際、文房具どのようなものを準備していますか?恐らく多くの人がシャープペンシルや消しゴムは当然の如く準備されると思います。その他に持ち込めるものとして定規や電卓がありますが、定規には特に注意しましょう。

 定規はタイトルや重要な事項を強調するなど、非常に重要なアイテムです。そのため、技術士二次試験については必須アイテムとも言えます。私は2回目の試験の際に、注意事項をよく読まずに黒い定規を会場に持って行き結局使用できないという事態になりました。

KUU
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この時は受験票を使って線を引いた記憶があります。それでも対応可能ですが時間のロスは確実にあります。

 注意事項に記載のある持ち込める定規は「透明な直定規(長さ30cm程度まで)」ですので、事前にご自身の定規は問題ないか確認しましょう。持っていない場合は買いに行きましょう!

 (4)受験票の注意事項

 既に受験票は皆さんの元に届いているかと思いますが、もう全てに目を通しましたか?

もう3度目の受験だし、毎年変わらないから見なくても同じでしょ

 2回目以上の受験でも受験票の注意事項は必ず確認するようにしましょう。試験開始前に水筒を注意されている方や筆記用具入れを出しっぱなしで注意されている方をよく見ました。試験開始前に集中するべき時に注意されてしまっては、集中力が低下します。つまらないことで注意を受けないよう事前に注意事項は確認しましょう。

2.試験編

 次に試験編です。技術士二次試験のポイントはなんと言っても時間と集中力です。事前に決めた時間配分をきちんと守り、集中力を高めることができれば合格は見えてきます。

 (1)時計の整合性

 皆さんは試験会場に持って行く時計はどのようなものを持って行きますか?

 技術士二次試験に限らず、資格試験の大半は試験官の時計で開始、終了が告げられるかと思います。そのため、試験官の時計とご自身の時計のずれは致命的な結果を生む可能生もあります。

そんな大げさに言ってますけど、大して変わらないんじゃないですか?

 極端な例かもしれませんが、ご自身の時計が1分程度遅れていた場合に、最後の最後に選択問題番号や受験番号の記載の見直しをやろうと思っていたけど、終了と告げられできないなど、このような事態が発生します。もし、選択番号が記述されていない、受験番号が間違っていた場合は失格になってしまい良い論文でも失格になります。そのようなことが無いよう、時計の整合性は事前に確認しておきましょう。私の場合は、試験官の試験開始と同時に時計を合わせる方法で整合性を取っていましたので、その方法もおすすめです。※あまり時計に注力を注ぎたくない方は電波時計等で事前に合わせておけば問題ないと思います

 (2)時間配分

 皆さんは試験の時間配分どのように設定されていますか?私は事前に試験問題の枚数に対して骨子作成や1枚に掛ける時間を事前に決めて、それに沿って試験を進めました。時間割りを次の表にまとめているので参考にしてみてください。

問題番号試験時間時間配分内容備考
Ⅰ問題2時間30分骨子の作成骨子が早く書ければ、最後に見直しの時間が作れる
30分1枚目作成書き出したら戻れません。書き出しは慎重に!
30分2枚目作成
30分3枚目作成※見直しは最後に余った時間を利用する
問題番号試験時間時間配分内容備考
Ⅱ問題3時間30分20分Ⅱ-1
1枚作成
時間が無いので迷っている暇はなし!
知っている問題をいきなり書き出す
10分Ⅱ問題
骨子の作成
骨子は簡潔に!業務全体を頭でイメージしましょう。
30分Ⅱ-2
1枚目作成
30分Ⅱ-2
2枚目作成
Ⅲ問題30分骨子の作成最大の山場です!
疲れているかもしれませんが、骨子は丁寧に!
30分1枚目作成書き出したら戻れません。書き出しは慎重に!
30分2枚目作成
30分3枚目作成この長丁場の終盤では自分でも訳が分からなくなります。
とにかく書き切ることを意識しましょう!

 なぜこのように時間割を決めて試験をするのか?

 技術士二次試験の特徴として、長丁場の論文試験となっています。特に午後の試験については問題が3問ある中で6枚に論述する必要があり、Ⅱ問題に時間を掛けすぎると時間が足りません。そのため、ある程度時間を区切って、Ⅱ・Ⅲ問題を満遍なく解答するようにしましょう。

 今回参考として出した時間配分は私の場合です。普段の論文作成で、1枚20分程度で書けるのであれば25分目安でも良いと思いますが、1行1分以上で考えながら書くには相当の鍛錬が必要ではないかと・・・。一般的には1枚30分程度が良い時間配分ではないかと私は考えます。

 (3)Ⅰ問題を振り返らない

 技術士二次試験は必須科目と選択科目の間に休憩(昼休憩)があります。その間に、必須科目のⅠ問題を振り返るのはやめましょう。午後の選択科目に集中力をシフトして、手を休めたり、栄養・水分補給をして、すこしリラックスした方が良い成果が得られます。

 振り返って、軽微なミスや記述内容があっているかについては、全ての試験が終わってからやれば良いです。振り返りによるミスの発覚で集中力を欠く行為が一番無駄ですので、くれぐれもやめましょう!

3.試験終了編

 長丁場に渡り試験お疲れ様でした。試験終了後は「悔しい!」と思う方や、「やりきった!!」という方など、様々だと思います。非常に疲れていると思いますが、まだ試験は終了していません!この先に口頭試験という、筆記試験より過酷な戦いが待ち構えています。(私感ですが)

 試験終了後は飲みたい気持ちをぐっとこらえてまずは次のことを早めに行いましょう!

 (1)論文復元は当日中に

 可能な限り、試験で記述した内容を当日中に復元しましょう。人間の記憶は時間経過と共に抜け落ちて行きます。(よく言われる忘却曲線ですね)当日は疲れたから、明日にしよう!と思うかもしれませんが、その場合の再現度は低下します。

 では、なぜ再現度が低下すると良くないのか・・・先輩技術士の方によく言われることが、復元論文を見れば筆記合格いけるな、微妙なラインだな、完全にダメだな等、なんとなく分かるようです。そこで、口頭試験の勉強をスタートするか、来年度の筆記試験再チャレンジに向けて勉強をスタートするか、自分がどちらの方向性で勉強すれば良いか明確な判断が出来なくなる可能生が高まります。

 以上のことから、忘れぬうちに論文を復元し先輩技術士の方に見て貰うようにしましょう!

 ※復元論文の添削指導を受けられない方も念のためやっておいた方がよいです。今後の勉強のために。

 (2)協力してくれた方への感謝

 技術士二次試験を受験した皆様は、様々な努力をしてきたかと思います。ただし、その努力のために色々なことを犠牲にしてきたり、様々な方に協力をしてもらったことはありませんか?

 自分へのご褒美も必要ですが、まずは周りの方に御礼をしましょう!!

 近くで支えてくれた家族や身近な方々、指導をして貰った技術士の方、講師の方、仕事のフォローをして貰っていた方はそのフォローしてくれていた方、人それぞれ様々な形で支援をして貰っていたかと思います。私は当日中にご支援頂いた方々に感謝の言葉を添えて連絡をしました!

4.さいごに

 試験までの残り2週間となりました。自分自身のやってきたことを試験で100%引き出すためには、事前の準備が非常に重要となってきます。事前準備を怠り、当日のイレギュラーで集中力を欠くことが一番勿体ないです。何度も受験されている方でも、慣れに惑わされないよう十分注意してください!

 技術士二次試験を受験される皆様が持っている実力を十分に発揮できるよう祈っています!残り2週間最後まで走りきりましょう!あなたなら大丈夫です!自信を持って望んでください!

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